投稿日:2021-07-05 Mon
隅田川に架かる「勝どき橋」は、日本で現存する数少ない可動橋(跳開橋)で東洋一の規模と言われていたが、船の減少や交通量の増加を理由に
現在、開閉は停止している。
1940(昭和15)年に完成し、1970(昭和45)年11月29日までの30年間「ハの字」
に開いて、船を通していた。
俺が小学生の頃、父と車に乗って勝どき橋を渡ろうとしていた時の話。
橋の手前で信号が赤になり、サイレンが鳴り橋が跳開する知らせ。
父は少しふてくされて「あーあ、しばらく待たないとダメだなぁ~」と
言っていた。20分間、開いていたとのことで恐らく通過するのに30分以上、
要したと思われる。待っている間に、父の子どもの頃の話などをしてくれた。
「勝どき橋」で思い出すのは、アニメ『魔法使いサリー』の最終回だ。
サリーとカブは魔法の国へ帰らなければならなくなり、馬車で街を抜けて
勝どき橋にさしかかると橋が開き、それをジャンプ台にして馬車は夜空へ
飛び立つという感動的なシーンだった。
『こちら葛飾区亀有公園前派出所』にも勝どき橋が登場する。
「勝鬨橋ひらけ!の巻」で両津勘吉が中学生の頃、開閉しなくなった勝どき橋
の開いた姿を転校する体の弱い友人に見せるために、運転室に忍び込んで橋を
開けるという泣ける話だ。
「こち亀」に関連すると、2011年8月に香取慎吾さん主演で映画化されたが、
そのタイトルは「こちら葛飾区亀有公園前派出所 THE MOVIE 勝どき橋を
封鎖せよ!」。クライマックスでは勝どき橋の開放シーンがCGで描かれている。
暴走する大型ミサイルを回避するために勝どき橋を開き、これまたジャンプ台に
するという内容。
CGで開放した勝どき橋
このように勝どき橋はアニメや映画では、ジャンプ台になり活躍する場面
がある一方、東京タワーのように破壊されやすい一面もある。
例えば、映画『ゴジラ』では、ゴジラが東京を壊滅させ、海へ帰るついでに
勝どき橋はひっくり返された。
『帰ってきたウルトラマン』でも、怪獣との戦いに巻き込まれ破壊されて
いたし、映画『日本沈没』では、大震災でねじれて崩壊。
再び跳開させようとの市民運動の動きはあるものの、復旧に莫大な費用(東京都
の試算では約10億円)がかかることや多数の道路交通量があることから、
実現化することは難しいようだが、いつの日にか跳開する勇姿を見てみたいと思う。

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